歯ブラシの構成要件

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歯ブラシの構成要件

歯ブラシは小さな棒に植毛されているだけで成り立つわけではありません。磨くのに適した強度が必要ですし、柔軟性も欠かせません。それは汚れを取るという目的のみならず、歯肉を傷つけないという目的とも関係しています。つまりブラッシングは歯と歯肉に対して適度な刺激を与えるものでなければならないのです。歯肉はこの「適度な刺激」を受けると強くなり、歯周病を防ぐことが出来ます。刺激が強すぎると却って傷ついてしまい、その傷から歯肉が衰えてしまうこともあります。歯ブラシは適切な刺激で磨くことのできる道具でなければならないのです。そのため、メーカーが商品を歯ブラシと名付けるためには、生産品を各種規格に適合させなければなりません。具体的にはJISの規格やISOの規格に従って生産されています。パッケージに載せられる品質表示も、家庭用品品質表示法なる法律で厳格に定められています。歯ブラシの定義がここまで厳格であるのは、口腔清掃が結果的にその人の健康に大きく貢献するからです。葉の表面に付着する汚れはプラークと呼ばれますが、このプラーク以外にも食べ物の残りかすや歯石、色素が付いています。これらは少しずつ身体に悪影響を与えることが分かっています。中でも虫歯や歯周病には簡単に罹患してしまいますから、毎日口腔清掃を続けることが大切なのです。ところで歯ブラシで行う口腔清掃にはセルフケアとプロフェッショナルケアとがあります。前者は自分で歯を磨くことを指し、後者は医療関係者が専門知識に基づいて行う清掃を意味します。セルフケアは毎日行うものですから、近くのお店ですぐに買えるものを道具とする他ありません。その道具こそ歯ブラシであり、我々は自分の健康を左右する歯ブラシの選定に慎重であるべきなのです。因みに医療関係者が患者に対して使用する歯ブラシは市販されていません。

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