子どもの奥歯予防

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子どもの奥歯予防

生えたての歯というのは、虫歯に掛かりやすくなっています。特になかなか歯ブラシでは汚れを除去しにくい奥歯の噛み合わせ面の溝に歯垢が付きやすく、そして落ちにくいのです。小さいお子さんですと、やっぱり歯磨きが苦手でなかなか磨けないという事も少なくはないでしょう。そこで予防策として考え出されたのがシーラント(溝埋め)です。シーラントで使用する素材は、レジン(プラスチック)で虫歯の治療時に削った後の詰め物と同類の素材を用いる為、安全面に問題はないと言えるでしょう。きちんと溝を埋める事が出来れば虫歯にはなりません。このシーラントが好アイデアだとして、関心の高い層を中心に普及しつつあります。保健も適応になります。しかしながら、一生そのままでOKというわけにもいきません。いずれは剥がれてしまうものです。「じゃあその剥がれた時に虫歯になってしまわないのか?」という長期的な問題に対する議論がなされているのですが、剥がれるまでの間で、歯質も多少は強くなると考えられ、子どもが成長した後に取れるのだから埋めた時よるかは予防も心がけやすくなっているだろう等といった再論も出てきています。という事で、短期的に言えば有効だと言えるのではないでしょうか。現に1~2年の経過報告で、虫歯を1/3に減らしたという事例もあがっています。とは謂えども、シーラントの技術にはコツが必要になります。歯科医の技術がいい加減だと、高率で取れてしまうのです。一般的には1~2年で2~3割は取れるとされていますが、いい加減になってしまうと90%近く取れてしまうという事もあるようです。じゃあコツは何なのかと申しますと、まずもって湿気が大敵になりますので、そこをいかに対処できるかだと思います。その歯のみを残して口の中から顔までをラバーダムで覆う・酸処理と水洗いのあと完全に乾かす・酸処理面積を大きめにシール材はその範囲内にとどめる等があげられるでしょう。尚、これで虫歯予防はばっちりかというと、それではありませんね。シーラントが取れると、かなり高率で虫歯になります。まだシーラントが付いているかを見る定期健診や甘味を減らす、歯磨きをする等の総合的なケアが必要だと言えます。ほどほどで良いですので、こういった虫歯予防の関心を持ち続けて頂きたく思います。

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